2009-11

入院と相成った、私の時計

正月らしい目出度さも、まったく実感されないうちに、もう2009年一月も中盤。
さあ、今年はいかが相成りますやら・・・・?

今年の不吉な運命を予告するかのように、わが愛用の腕時計がダウンしてしまいました。
機械式自動巻なのですが、1時間に数分遅れだし、気が付くと停まっています。

時計1

何しろ、購入してから今年で44年という老齢の骨董品腕時計です。
ステンレスカバーで、見かけは大したこと無いのですが、
グランド・セイコー 自動巻クロノメーター で、当時の実用腕時計としては、最高レベルの品でした。
初任給 25,000円 社会人一年生が、配属先への赴任手当(ホテル代3週間分)を、
友人の部屋に転がり込んで浮かしたのと、初めての給料全額を合わせて、
清水の舞台から飛び降りた気で購入した、愛着ひとしおの腕時計です。
当時最新技術の、ハイビート36,000回/分という仕様で、
耳を当てると、「チチチチチ」という、せわしないけど可愛い音がするのが、何とも言えません。

香港に行ったとき、友人に頼まれて買い物に行った先の時計商から、
その店で扱っている「オメガの時計と交換してくれ」ともちかけられたり、
「最新のグランド・セイコーと買い換えようか」と行った時計屋の店長から、
「私だったら、絶対そのままお使いになることをお勧めします」とアドバイスを受けたり、
多少なりとも自尊心をくすぐってくれることもあって、
この長い年月の間、一時他の時計を使ったことはあるものの、私の手許から離れませんでした。

時計2

でも、骨董品はメンテが大変です。
何回かオーバーホールはしたのですが、扱えるお店がどんどん減って行きます。
前、「いやあ、久しぶりにこの手の時計に会えました」と嬉しそうにオーバーホールをしてくれた、
大阪天神橋5丁目の老舗「中庭時計店」も代替わりして閉店。
やむなく、数年前にメーカーであるセイコー修理部門に依頼し、
オーバーホールと、くすんできた文字盤の磨きなどをして貰いました。
しかし、修理代金 50,000円也と、それなりの時計が買えそうな金額にもかかわらず、
本家本元のメーカー修理部門に、この時計をさわれる人が二人しかおらず、
修理結果の機械精度についても保証しかねるという寂しい話でした。

それでも、道楽息子を持った親の気分で、だましだまし使ってきたのですが、
年明けと共に「いよいよ寿命なのか?」 と気分は少しブルーな松の内です。

ここで舞台に登場。我が家の賢い妻です。
手には何やら新聞の切り抜きが・・・・。
姫路に、どんな旧い時計でも直せる名人が居るという記事の切り抜きです。
かなり以前の記事なのですが、その方は腕があるだけでなく、
神戸の震災の後に、被害地の学校の時計を無償で直して回ったという
なかなか立派な方です。

早速、連絡先を調べてコンタクトを取りました。
事情を告げると、気持ちよくチェックして頂けるとのことで、
即刻発送すると、到着したその日に返事がいただけました。
オーバーホールと若干のメンテで、十分に直るとのこと。
嬉しい返事でした。修理料もセイコーの半分以下と、とても良心的です。

かくして、わが愛用の腕時計は、名医の元に無事入院です。
但し、さすがの名人だけに、全国から患者殺到のため、
入院期間は2ヶ月という長期になりますが、直るのであれば、文句なし。

やっと、ブルーな松の内から解放されたという、超個人的なお話しでした。
では。

コメント

無事安心して修理に出せる先が見つかってよかったですね。
(実は読みながら、確か阪神百貨店時計売り場に熟練した時計修理屋の
親子がいたのを思い出し一度聞いてみてはと思っていたのでした)。

私も結納返しのオメガのシーマスター(ありふれたやつですが)を毎日愛用して
います。機械式故の時間が狂いはご愛敬です。
技術の進歩か5年に1回のオーバーホールでよいらしいのですが
週末など時々1,2日外しているといつの間にか止まっているのが気になります。
でも長く愛用していこうと思っています。

では。

銀ちゃん、レスありがとうございました。
あまり持ち物にこだわる方ではないのですが、こいつにだけは結構愛着があるので・・・・・。まあ、誰でも何かしらこんなものありますよね。

阪神百貨店に熟練技術者がいるのですか?
かなり以前にどこかのデパートで修理の問い合わせをしたら、
高いだけでなんか頼りなくて、以来対象から外してしまって、
今回も百貨店というのをあまり考えませんでした。
旅行に出るときには外して安物の電池時計に取り替えて行くのですが、
自動巻であるため、家においておく間に止まってしまうので、
数年前に一定時間ごとに巻いてくれるワインディングマシンを購入。
その機械に預けて行きます。
今回の故障の第一原因は、油ぎれらしいのですが、
単純なことながら、それを放置して無理に動かすと摩耗が進んで
大変なことになる場合があるらしい。
ハイビート使用なので、さす油の粘度もポイントなのだそうで、
「なるほどなあ」と感心ばかりしています。

無事手元に帰る日を待つと共に、戻った時計がどんな動き方をするのか?とても楽しみです。

では、また。

もう終わってしまったのであれば役に立たないかも知れちませんが、
ご参考までに阪神百貨店の時計修理士についての記事です。
(コメント欄ではURLを受け付けないので、掲示板にアップします)。

次回オーバーホールに出すまで現役で活動されていればよいのですが。

我がオメガも来年がオーバーホールの年ですが、この機会に早めに
今年中に出そうかなと思いました。何年かごとの結婚記念日とか
日を決めると忘れずにいいのではと。

ワインディングマシーンも存在は知っていたのですが、そこまで
(1万円〜)出すのもどうかなと思っていたのですが、あまり止めて
おくのもよくないかなと思い、購入を検討します。

ありがとうございました。

銀ちゃんありがとうございました。

今回当方が修理をお願いしたのは、姫路の 永濱修さんという職人さんです。

(1級時計技能士 黄綬褒章受賞 「現代の名工」卓越技能章受賞 兵庫県技能顕功賞)
という方で、無い部品は卓上旋盤で自ら作ってしまうようです。

肩書きはともかく、上手く調整してくれて、末永く使うことが出来ればありがたいことです。
では。

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